社会福祉法人八尾隣保館

地域の課題に挑み続けた80年。社会福祉法人八尾隣保館

八尾隣保館の原点は、昭和10年に創始者の中村三徳が始めたセツルメント活動にあります。セツルメントとは、課題のある地域に実践者が飛び込み、住民と一緒に解決していく活動のことを言います。それを当時、隣保事業と和訳していたことから、隣保館という名称になりました。現在は、認定こども園や母子生活支援施設、特別養護老人ホームなど、乳児から高齢者までを対象とした事業に加え、さまざまな地域貢献事業に取り組んでおり、地域に根差した幅広い福祉事業をおこなっています。

2017.02.28掲載

  • 近畿
  • 高齢者 児童・保育 中間支援

社会福祉法人八尾隣保館

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ここに注目!

①ひとりの新人をひとりの先輩が支えるチューター制度。

特別養護老人ホーム成法苑では、チューター制度を導入しています。1名の新人職員に対して、1名の中堅職員が専属で世話役となり、同じ勤務シフトの中で介護技術や業務内容を直接指導しています。「ずっと同じ人についてもらえるので、相談しやすくて安心」と新人職員にも好評。それに付随する形で「交換日記システム」も導入しています。その日にあったことや疑問に思ったことを書いて渡すと、それに対して先輩から返事がもらえる仕組みです。

②階層によって役割が明確!人事考課制度があります。

全職員に配布する「職能基準書」をもとに、職種、階層別に考課を行う制度です。初級職員、中級職員、上級職員、リーダー職員、主任職員、管理職員と、それぞれの階級で求められる役割や仕事内容を明確にしていますので、上司はそれに沿って指示・指導を行い、評価をつけます。年2回のフィードバック面接を実施して、その評価を反映し、昇進や昇給、賞与などが決定されていきます。管理職を目指す。専門職として現場を極める。どちらの道も選べます。

経営者からのメッセージ

福祉制度のない時代から始まった八尾隣保館。

80年に渡り福祉事業を展開してきた八尾隣保館。これまでどのような歴史をたどってきたのでしょう。5代目の理事長となる荒井惠一さんにお伺いしました。

「創始者の中村三徳がセツルメント活動を始めた当時は、いま施設がある辺りも田んぼと畑しかなく、衛生的な面、教養的な面、いろんな課題がありました。子供を畑に連れていく危険性の問題から『子供を預かりますよ』ということで保育園が始まり、女性も何か資格を持った方がいい、さらに田畑だけでは収入が厳しいこともあり、じゃあ洋裁をしたらどうかということでミシンを借り上げて洋裁学校みたいなこともしていました。

何でも屋といえばおかしいですが、いろんな困っていることがあれば、それに対応する活動をしていました。その後は戦争の影響が色濃くなり、戦争で被災した母子をお預かりしたのが今の母子生活支援施設の始まりです」

福祉制度などまだない時代、制度ありきではなく地域の課題に向き合ってきたということがわかります。

困っている人がいる限り、解決策を探し続ける。

では荒井さんご自身は、どうして八尾隣保館に入られたのでしょう。

「大学卒業後は営業職に就職が決まっていたのですが、たまたま友人に誘われて、大阪府の社会福祉協議会に履歴書を置きに行ったんです」
すると先代の理事長から電話がかかってきたと言います。

「面接に行ったら、『やる気はあるか、酒は飲めるか、麻雀はできるか』と聞かれて。できますみたいなことを言ったら採用になりました。ビックリしました、こんな面接ないわって(笑)」

最初は母子寮の少年指導員からスタートし、学習指導や余暇指導をしていましたが、やがて問題を抱える母子の自立や更生に関わるようになります。いろんな問題を解決していく中で、やりがい以上にこれが自分の仕事だと思うようになったそうです。

「困っている人がいればそれに対する課題をいかに解決していくか。そういう創始者の思いは常に事業として反映してきた」という荒井さん。
それはこれからも変わりません。
「高齢者の方の居場所づくりができないか、とか、今も新しい課題解決の方法を職員と話し合っています。お酒を飲みながらそういう話をすることもあるんですよ」

職場案内

現場の職員がものごとを動かしていく。

トップダウンではなく、現場の職員がものごとを動かしていく。それが法人の特徴の一つです。

「平成29年の6月に、地域密着型特養、サービス付き高齢者向け住宅、デイサービスセンター、学童保育が一体となった新しい施設がオープンします。そこの開設準備をしているのも現場の職員を中心とするプロジェクトチームです。普通は理事長や施設長、事務方がやるような仕事ですから、責任は重いけどやりがいはあります。『今度の打ち合わせは理事長は来なくていいですから』なんて言われます」
と、荒井さん。

他にも、職員が必ず参加しなければならないのが委員会活動です。
「例えば感染症対策委員会、高齢者の人権擁護委員会、食事委員会、広報委員会、研修委員会、機能向上委員会などがありまして、委員長会議が月に1回あり、そこで各委員の取り組みや進捗を発表します」

ここから新しい動きが始まることも多いといいます。委員長に抜擢される若手も多く、職員自らが現場を動かしています。

介護ロボットやインカム。いいものは採用。

職員の働きやすさを考えて、さまざまな福祉用具を導入している成法苑。離れた場所にいても、職員同士がリアルタイムでコミュニケーションを取れるインカムは、その一つです。

「これは職員の不安解消のために導入しました。例えば人数の少ない夜勤の時などは、巡回中に相談したいことがあっても、いちいち他の職員を探さないといけない。リアルタイムで相談できることが大切ですよね、ということで導入しました」
と荒井さん。看護師も含めてすべてのスタッフに行き渡るよう台数も揃えています。

他にも、腰の負担を軽減するための介護ロボットや、車椅子からベッドへの移乗を楽に行えるスライディングボードを使っています。

現場で働く松下さんは、
「困ったことはないか、上の方も声をかけてくれますし、こちらの意見もよく取り入れてくれます。職員の意見から導入された福祉用具もあるんですよ」
と教えてくれました。

先輩社員紹介

アドバイスがぎっしりの交換日記は今でもお守りです。


先輩社員1 松下 裕美子
2013年5月入社 相愛大学 人間発達学部 発達栄養学科卒
特別養護老人ホーム成法苑 介護職員

「めっちゃ心強かったですね、私には(笑)」
とチューター制度の印象について語ってくれたのは、4年目の松下さん。特別養護老人ホーム成法苑でケアスタッフとして働いています。

「1対1で1ヶ月間、ずっと先輩についてもらうので安心感がありました。私は人見知りなので『この人に聞けばいい』と決まっているのが安心でした」

その先輩とは、交換日記もしていたそうです。
「その日1日働く中で、疑問に思ったことがあれば『こういうことでしょうか?』とか、『この業務はしんどかったです』とか。それに対して返事を書いてもらうんです。『ここはいいところだから伸ばしていけたらいいね』とかアドバイスもいただきました。それこそA4のノート1枚にぎっしりの返事をくださるんです。もう4年目ですが、あの時の交換日記は今もお守り代わりに持っていて、ふとした時に見返しています」

先輩がいてくれたから続けられた、そう感じている松下さんです。

1日のスケジュール
  • 07:30

    出勤自転車で10分くらいの距離なので通勤はらくらく。電車やバイクで通勤している人もいます。

  • 08:00

    午前夜勤の職員から夜間の様子を聞き終わったら、まずは利用者さんの朝食の介助からスタートします。

  • 13:30

    午後利用者さんの昼食が終われば、排泄の介助などを行います。空いている時間があればレクリエーションをします。

  • 16:30

    仕事のあと仕事が終われば家に帰って映画を見たり、本や漫画を読んだりしています。

  • 休日

    プラスα映画や買い物など、遊びに行くことが多いです。年1回は旅行に行きます。最近は夜勤明けに出発して某テーマパークへ行きました。

前回はオーストラリア、次は台湾での研修です。


先輩社員2 岩崎 博成
2002年7月入社 大阪産業大学 経済学部 経済学科卒
特別養護老人ホーム成法苑 サブリーダー 

15年目を迎える岩崎さんは、特別養護老人ホーム成法苑でサブリーダーを務めています。今のポジションでは、利用者さんへの介助だけでなく後輩職員への指導や育成も任されているそうです。
「職員の指導や育成は難しいと感じている」という岩崎さんですが、そのための研修も受けているとか。

「最近も、組織を成長させるための方法論を学ぶ外部研修に参加してきました。もちろん法人内での研修もありますが、外部の研修もよく活用していますよ。『行きたいものがあれば言ってくれ』と上長にも言われています」
次の予定はなんと海外での研修だそうです。

「以前もファイン財団が主宰するオーストラリアでの研修に参加して、現地の認知症施設を視察してきました。今度は同じように台湾の施設を見学に行く予定です。いろんな研修に参加させてもらえるのはここの良いところですね」
と岩崎さん。必要なことはしっかりと学ばせてもらえる環境のようです。

1日のスケジュール
  • 09:00

    出勤チューターで指導している後輩職員と一緒に、夜間帯の申し送りを聞きます。指導しながら利用者さんに水分の提供など。

  • 11:00

    午前看護師から朝のバイタルチェック、申し送りを受ける。その他、ショートステイで来られた方の対応など。

  • 16:00

    午後午後は会議が2件ほど。一つは利用者さんの食事について厨房や栄養士と話し合う食事会議。もう一つはリーダー会議。

  • 18:00

    仕事のあとリーダー会議で上がった議題について、話し足りない部分を他のリーダーや主任と話す。その後帰宅。家では子供と遊びます。

  • 休日

    プラスα娘が二人いるので、家族と過ごすのが一番の楽しみです。平日なら幼稚園の送り迎え、土日であればどこかへ出かけます。

求める人物像

やる気と、人に寄り添う優しい気持ちがあればいい。

「利用者さんお一人お一人を単純にお世話するのではなく、いかに寄り添って最後に『良かった。面白かった』と言ってもらうか。そのためにはクリエイティブでなければなりません」

「例えば食事にしても、一定量を食べさせるのが良いわけじゃない。私たちでも食べたくない時もあるし、逆にもっと食べたい時もある。それは一緒に介護をする人間が判断しなければいけないし、食べていただけないのであれば、その理由を想像しないとだめでしょうし、同時に食べていただく工夫を提案していかないとだめだと思います」

「そういうことを日常の中でやっていくべきなんです。この仕事は、排泄と食事と入浴の介助が全てだと思われているかもしれませんが、そうではないんです。あと、この仕事って特殊な仕事だと思われているんですよね。『資格がないとできないんですよね』『技術がないとできないんですよね』とよく言われるんですが、まず飛び込んできて下さいって思います。やる気と、人に寄り添う優しい気持ちがあれば始められる仕事ですから」

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